骨が若さを作る-Part2-

MRIを撮る羽目になった私の右膝に下された診断は何と・・「変形性膝関節症」~骨が若さを作る~なんていうブログを書いている自分が老化まっしぐらな状態であったことにショックを隠せない。しかしヨーロッパ在住10年にもなるのに病院の先生の言うことを完全に理解できていない自分が情けない。日本語で病状をまず調べてさらにそれをドイツ語に訳してある程度知識を頭に入れてから病院に向かうものの、なかなか聞き取れていない。ここは滅入いらずにコツコツ自分で調べてどうにか骨を健康に保てるよう本気だして取り組まないといけない!

前回のPart1で前置きした骨細胞のメッセージ物質の働きはその後どう展開していくのだろう?骨細胞が骨を破壊するメッセージを破骨細胞へ送ると骨を壊し始め、骨を作るメッセージを骨芽細胞へ送ると骨を作り始める。この骨を作る細胞”骨芽細胞”が若さを保つ4つのメッセージ物質を発生させている。

1つが記憶力のアップ。骨芽細胞がオステオカルシンというメッセージ物質を放出すると血流にのって脳神経まで辿り着くと脳神経にあるレセプターにくっついて記憶を司る脳の海馬の働きを強める。ということは骨密度が減ってオステオカルチンが減ると記憶力低下や認知機能の低下につながる。女性の更年期は女性ホルモン(エストロゲン)が激減するので骨粗しょう症になり易いというのはPart-1で触れたが、私が心配している部分がその影響による認知機能の低下で今回の膝の診断を受けて今後は骨密度の測定を継続的にすることを心に決めた。

2つ目が免疫力アップ。骨芽細胞がオステオポンチンというメッセージ物質を放出すると、免疫細胞が活性化して新しい免疫細胞が作られる。このことからも骨密度が減ってオステオポンチンが減ると免疫力の低下につながる。マウスの実験によるとオステオポンチンを作れないマウスは免疫細胞の量が作れるマウスと比較すると半減以下になるということだ。今から思うと私の両親も70代を過ぎた辺りから足腰が弱くなり免疫力も落ちてしまった。母は70代前半まで毎日何百メートルも泳ぎ体力もあり元気だったのに、父の病気の看病で体を動かさなくなってからあっという間に弱っていった。やはり骨が健康で歩ける・体を動かせるということが最終的には免疫力に関わってくるということを本当に実感した。

3つ目が筋力アップ。骨芽細胞がだすオステオカルシンというメッセージ物質は届く場所により働きが変わる。脳に届くと記憶力アップだが、筋肉に届くと筋力のエネルギーを効率よく代謝させて筋力アップにつながる。本当に人体の中で行われていることって不思議ですごいと思う。届く場所により働きを変えるとかミクロな世界の物質たちは考えながら行動しているの?と思いたくなる。私も膝を支える筋肉を鍛える必要があるのでまさに骨から作っていかないと筋肉アップも思うように図れなくなってしまう。

4つ目が生殖機能アップ。今度は男性の精巣にオステオカルシンが届くと男性ホルモンであるテストストロンの分泌を促す働きをする。オステオカルシンが少ないと精子が減少するということで骨がこんなところにまで影響しているなんて驚きでしかない。

何か物忘れが増えてきた年代になってきたかなと感じて、今年に入ってから記憶力トレーニングを受けていた。これが予想以上に充実の内容で自分でもこんなに記憶できるんだと希望が持てていた矢先に、こんな骨が原因で記憶力や認知機能が落ちるなんてことには絶対させたくない!

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